日本という国は、事実は小説よりも奇なりということが頻繁に起こる国だが、またもやその類の記事にぶつかった。トピックニュースというネットニュースの「世田谷区の田中優子区議らが『世田谷ナンバーは不利益』と主張して訴訟を起こす」という記事だが、はっきり言って仰天記事である。以下に引用する。
28日、世田谷区議会議員・田中優子区議ら132人が「プライバシーの侵害」などとして、世田谷区と保坂展人区長に損賠賠償を求める訴訟を起こした。
「全国のご当地ナンバー」として11月17日から導入を予定している自動車の「世田谷ナンバー」を問題視した訴訟だ。
訴えを起こした田中区議らは「ブランド力のある品川ナンバーを使えなくなる不利益や、住居地を特定されることでプライバシーや平穏な生活が侵害される」と主張している。
田中区議はこの世田谷ナンバーについて、幾度も自身のブログで触れており、8月20日のブログ記事では「いざ11月17日以降に車を買って、ナンバーが品川ではなく世田谷になってしまったら、怒る区民は必ずいますよね。住民票を移したり、実際、引っ越してしまう人もいることでしょう。特に、高額納税者が逃げてしまう可能性が大きいです。税収にも影響します」と区議としての視点も交えながら問題点を綴っている。
また、安全面についても「車も狙われやすいし、その車に乗っている若い女性や小さい子どもが狙われる可能性だってあります」と、懸念している。
23日のブログ記事では、世田谷ナンバーについて、「『個人情報をさらして走る』なんて、ナンセンスもいいところ!時代に逆行しています」と、これまでの主張を再度、強調していた。
(引用終了)
さて、一体どこからコメントしたらよいのかと呆れるばかりだが、やはり最初に感じたのは、「正気なのか?」ということである。記事によると「損賠賠償を求める訴訟を起こした」とのことなので、裁判所が訴えを一応受理したということだが、普通に考えると、訴えの利益がないということで、門前払いになると思われるのだが、どのように損害賠償額を算出したのだろうか。なんとも奇怪なことである。
読んでいるこちらが錯乱しそうな記事だが、気を取り直して最初から見ていくと、まず、「プライバシーの侵害などとして、世田谷区と保坂展人区長に損賠賠償を求める訴訟を起こした」という部分である。世田谷ナンバーになることで発生したという損害金額だが、どうやって算出したのかという疑問があることは既述のとおりだが、「プライバシーの侵害」というのも、余りにも滅茶苦茶なこじつけである。世田谷ナンバーがプライバシーの侵害なら、品川ナンバーも練馬ナンバーもプライバシーの侵害になりそうだが、なぜか世田谷ナンバーだけがプライバシーの侵害になるらしい。
傑作なのは、「ブランド力のある品川ナンバーを使えなくなる不利益」という主張である(笑)。何のことか理解できない方が多いだろうが、今から30年くらい前に、車のナンバープレートもファッションの一部という時代があった。品川ナンバーや横浜ナンバーはおしゃれでカッコよく、ナンパするには持って来いだが、練馬ナンバーや足立ナンバーでは、女の子は引っかからないと言われた時代があったのである。もちろん限られた部分社会での話だったと見るべきであり、一部のマニアの間で、自然発生的に言われ始めたことだったと思われる。
当たり前の話だが、現在の世田谷区民が品川ナンバーにブランド力を与えたわけではないし、世田谷区民に、品川ナンバーにかかわる財産権が発生したわけでもない。品川ナンバーが使えなくなったとしても、その損害を金銭に換算して請求する権利が世田谷区民にあるというのは、とても正気の理屈とは言えないだろう。
そもそも、それでも品川ナンバーが欲しいというのなら、品川ナンバー圏内に転居すればよいし、その転居について損害賠償を云々するのもナンセンスである。しかし、品川ナンバー欲しさに高額納税者が転居するというのは、こじつけというより荒唐無稽な話であり、為にする発言と言うべきだろう。有り体に言えば、従軍慰安婦の捏造で日本に金を無心する韓国人の手口と同じとしか思えない。
また、「車も狙われやすいし、その車に乗っている若い女性や小さい子どもが狙われる可能性だってあります」というのも、随分と人を馬鹿にした言い分である。察するところ、「世田谷区民はセレブなので、世田谷ナンバーの車に乗っていると狙われる」と言いたいようだが、要するに、品川ナンバーなら、貧乏人と見なされて安全だということになる。ここまでくると敢えて人々の恨みを買おうとしているとしか思えない。品川ナンバーのロールスロイスよりも、世田谷ナンバーのベンツの方が狙われるとでも言い出しそうだが、それほどナンバーにより危険度が変わるというのなら、「ブランド力」とやらがある品川ナンバーを欲しがるのは理屈に合わない。品川ナンバーもやめて、練馬ナンバーか足立ナンバーにすべきだろう。詭弁・屁理屈はすぐにボロが出るものだが、語るに落ちるとはこのことである。余談だが、私の友人は、練馬ナンバーの車で車上荒らしに遭っている。
ついでだが、「個人情報をさらして走るなんて、ナンセンスもいいところ!時代に逆行しています」というのも恥さらしな発言だろう。この区議会議員さんは、どうやら個人情報保護法を勉強したことがないらしい。それほど個人情報を隠したいのならば、まず最初に、家族全員が、イスラム教徒の女性のように、顔を隠して外出すべきだろう。個人情報保護法が施行されて以来、勝手な思い込みで奇妙奇天烈な発言・行動をする人が増え、「個人情報保護法があるから本名は名乗れません」とか、「個人情報保護法があるから契約書にサインできません」という人が現れるようになった。言うまでもないが、こういう人たちは、個人情報保護法など勉強したことがない人たちである。およそ高度情報化社会に適応できない人たちであり、それこそ時代に逆行しているというものである。世田谷区民は、まるで情報化社会難民である。
で、その世田谷区民だが、国家存亡の危機と言われる時代にこういう区議会議員を担ぎ上げ、一緒になって馬鹿をやっているのを見ると、その民度の低さに呆れるばかりである。韓国人ならこういう行動も普通だろうが、世田谷区というところは、一体どうなっているのだろうか。もっとも、裁判所も負けず劣らず正気とは思えない人たちの巣窟だから、「世田谷区は、車に世田谷ナンバーを付けさせられた原告に、一人当たり1億円の損害賠償をせよ」などという判決が出るかもしれない(笑)。日本は、事実は小説よりも奇なりを地で行く国なのである。ただし、そうなると、ありとあらゆることで行政に因縁をつけ、金を搾り取れることになるだろう。
なにはともあれ、世田谷区民とはお近づきになりたくないので、世田谷区にだけは絶対に転居しないことに決めた。もちろん、すべての世田谷区民がこんな輩だとは思わないが。
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