私が住んでいる地域はテレビの映りが悪かったため、以前からケーブルテレビの契約をしている。お陰で画像は良くなり、様々なテレビ局の番組が見られるようになって重宝している。先日、ひょんなことから「ムルデカ17805」という聞き慣れない題名の映画がインドネシア独立戦争の映画だと知って、是非見たいと思っていたら、たまたま番組案内にその題名を見つけた。ちなみに、ムルデカとはインドネシア語で独立の意味だそうだ。そして、17805は皇紀2605年8月17日のことで、故スカルノ大統領たちが、インドネシアの独立を宣言した日だという。宣言文の中でも皇紀を用いたらしい。イスラム暦でも西暦でもなく、皇紀だというところが泣かせる話である。ちなみに、この映画の製作は2001年だそうだから、私が今までその題名すら知らなかったのは大層間抜けな話だが、とにもかくにも早速録画して鑑賞した。主人公は、二人の実在の人物を一人の人間に仕立てたようだが、インドネシア独立戦争のことは結構知っていたから、私にとっては特に目新しいストーリーではない。ただ、インドネシア軍が撮影に協力しているそうで、日本映画にしては迫力があるので、なかなか見応えがあるのだが、それ以上に、このような映画が日本で制作されたという点に驚いてしまった。
歴史通の方はご存じだろうが、インドネシア独立戦争には多くの旧帝国陸軍将兵が参加したそうだ。その人数は1千人とも2千人とも言われるが、その大半が最前線で戦い続け、志半ばにして戦死したのだという。彼らが独立戦争に参加した理由は様々で、日本に復員して戦犯扱いされるのを恐れたためという人もいたらしい。しかし、インドネシア人たちに、インドネシア独立の約束をして軍事教練を施していた士官や下士官は、教え子たちに請われて断れなくなり、インドネシアに残留して独立のために戦ったようだ。映画ではそのあたりの経緯も描かれている。
要するに、この映画には、日教組や民主党が大好きな「日本軍悪玉論」は登場しないのである。私が、このような映画が日本で制作されたという点に驚いてしまったのは、そのためである。今となっては10年以上も前の話だが、当時は反日マスコミの非難の嵐に晒されたのではないかと思う。しかし、反日マスコミは、ニュースにすることで、却って映画の宣伝になることを恐れ、表立った非難は慎んだため、結果として、まったく評判にならず、興行的には失敗だったらしい。何とも惜しい話である。普通に考えれば、日本とインドネシアの友好ブームが起きてもおかしくはなかったと思われるのだが、日本という国の異常さが際立つ事例のひとつである。反日マスコミ、左翼政党、日教組などは、何が何でも日本を悪者にしておきたいのであり、日本が世界中で評判が良いのだということは、日本国民に知られてはならないことなのである。まして、アジアに親日国家があるなどということは、トップシークレットに違いない。もし、日本軍悪玉論を前面に出した戦争映画が製作されたら、反日マスコミはこぞって宣伝し、日教組の教師は授業で盛んに取り上げることだろう。実に馬鹿馬鹿しい限りだが、それが亡国日本の忌まわしい現実である。
そういえば、「太平洋の奇跡」という戦争映画を見たいと思っているのだが、これがどうして、一部ではなかなか評判が悪いらしい。この映画も旧帝国陸軍の将校を称賛しているらしいから、反日派にとっては都合の悪い映画だということなのだろう。つまり、愛国者にとっては見応えのある映画だということだ。レンタル店を利用してもよいのだが、この際だから、ケーブルテレビで放映されるのを気長に待つことにしようと思う。このような映画が国民に受け入れられる国になる日が来ることを期待したいが、所詮は見果てぬ夢だろう。この国は、次の選挙も民主党が圧勝するかもしれない、世にも不思議な国なのである。滅びゆく国家とはそういうものなのだろう。そうは言っても、世界中で中国・北朝鮮・韓国の三国だけが親日国家だと教わってきた日本国民には、どちらの映画も是非とも見てもらいたいものである。
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